この釣り人口・釣り市場の推移の投稿は他にググって出てくるようになったのでもういいかなぁと思ったけど、一応投稿することにしました。
今年、メインのシーバス釣りを相変わらず近所の運河を中心にやってたのだけど、以前と比べてずいぶんシーバスの付き場が変わったなぁと、特に実感しました。毎年シーバスが減って来たと言ってたけど今年2024年は特にそう感じたし、運河の護岸際を見てみるとかつてシーバスが付いてた代わりにクロダイの数匹の群れがあちこちに点在するようになりました。いつものポイントでのシーバスの釣果が乏しかった一年でした。
相模湾では12月に入ってもキハダがドッカンドッカン水面を割って出て、いまだにルアーキャスティング船が出ているようです。青森県でシイラが泳いでたとか、タチウオが釣れるようになったとか、かつて聞かなかった話を聞くようにもなりました。
2024レジャー白書から釣り人口の推移を見てみる
毎度お馴染みの見出しから始まりますが、やっぱりレジャー白書2024年版を元に見て行きます。
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2024レジャー白書 ー余暇の現状と産業・市場の動向ー
それではレジャー白書、株式会社テイムコ様の決算資料2024.11月期決算説明補足資料も併せて見て行きましょう。
2023年 参加人口:510万人
2022年 参加人口:520万人
これまで見て来た中で2023年は510万人と一番参加人口が少ない年となったようです。前の釣り人口ブログ記事にあったグラフで2006年は1,290万人でその年から右肩下がりが続いている状態です。
コロナ禍で密が避けられるレジャーとして釣りが注目されたこともあってか、100円ショップでも釣具コーナーが現れたりしたけど、ここへ来て釣り人口が減少しました。コロナ明けで他のアクティビティに分散したのかもしれない。
居住地域別参加率
2021年のデータと比べると2023年は神奈川県、長野県、山梨県が増えたんだなという印象で、相模湾に面している神奈川県が少ないのが不思議でした。今や埼玉県と東京都が日本で釣りする人が少ないことになっているようです(もっとも東北地方のようにいくつかの県をまとめて表記されている地域があるのですが)。全国的に西高東低は変わらず。
参加人口の性・年代別構成比
20代男性がズドンと減ったようですが、2年前に7.1%の10代とまだ20代少年たちは釣りを辞めてしまったということか!? 60代も2年前のデータで10.3%だったのが7.5%に減少。で、70代が最大なのも興味深い。70代の人の釣りの種類、分野の割合ってどんな円グラフになるんだろうか。
女性は全体的になかなか増えないようだけど、30代は増えたようです。40代と50代の差はどんな理由があるんだろうか。
釣具市場の推移
2023年釣りの年間平均費用
自分はルアー釣りが中心ですが、ここ数年でルアー1個の価格も一般消費財同様、値上がりしています。あらゆる原材料、輸送費、人件費が上がれば当然のことながら、自分の可処分所得、まぁお小遣いが増えなければもう1つ余分に…という気が薄れるのも致し方ないところ。
2023年に約1万円下がったのもそういう事情からだろうか。
今回も日本国内釣具メーカー唯一の上場企業、株式会社ティムコさんの『2024.11月期 決算説明補足資料』からデータを拝借させていただきます。
アウトドア関連市場の動向
オートキャンプだけ参加人口が増えてるようです。キャンプブームありました。フィールドが主に山間部で海側は少ないとすると、併せて釣り道具も持って行って…という期待は薄いのか!?
2023年釣用品市場の動向①②
ここへ来てフライ市場が伸びる見込みになっているのが興味深い。
ルアー全般は上の2023年釣りの年間平均費用のグラフの通り、釣具に使うお小遣いが減ったこととリンクしているのかなと思われます。
このように見てみると、かつてのようにまた釣りブームがやってくる気配はないのは、自分の周りを見ても立入禁止、釣り禁止の区間が年々増えて来てることからも感じます。
また、ベテランでさえもオカッパリの釣りで釣果をあげるのが難しくなってるくらい、釣れる魚の絶対数が減っていること、狙うサカナの生息域が変化して来ていることは実感としてあります。
反対にこれまで日常的に成立しなかった釣り、相模湾での大型キハダマグロが1年の半分もの期間に狙える対象魚になったことやクロダイ・キビレが東京湾奥のあらゆる運河筋で目にするようになったなど、釣りを楽しむ分にはいいことではあるけれど、こうしたサカナたちが居着くということは冬に冬らしい水温に下がらないからとも言えるし、それが今後どんな影響をもたらすのかと考えると手放しで喜んでばかりもいられないのかもしれません。