以前聞き齧ってたことが記憶曖昧になって来ているので、調べ直して覚え直しておく。ってまた忘れるので書いておく。備忘録。

まずは二倍体がある?

C&R区間などで放流されているデカいヤマメやニジマスって三倍体だよ…って話を聞くことがあります。その大きさが通常の二倍どころか三倍くらいデカいやつのことか! って認識でもあながち間違ってなさそうですが、二倍三倍って染色体の組数のこと。

通常の個体は二倍体です。サカナの場合、受精前の卵は2組の染色体を持っていて、受精すると3組持つことになるはずだけどそのうちの卵の1組の染色体が外に放出されて、2組となったところで受精卵の成長が始まりやがて孵化する。通常の産卵行動から生まれるやつで、それが2組の染色体を持った個体だから二倍体。

三倍体ってことは…

上記の流れからなんとなく想像がつくけど、染色体を3組持った個体ってことになるはずで、実際それが三倍体と言われる。

で、三倍体は自然の産卵行動で発生することではなくて、人為的に行われて出来る個体のこと。どうしてそんな個体が必要とされたのだろうか。

三倍体が必要だった理由

どうやら成熟したときに個体の栄養素が卵に消費されて身の品質低下を招くので、それを防ぐためという目的がひとつあったようです。サカナはメスは特に卵を持つようになると、自分の栄養をどんどん卵の成長のために使うので、体自体の成長は促進されなくなる。

でも三倍体の個体は繁殖能力がなくなるので、その分魚体の成長に栄養が回るため、大きく成長し身の品質も良好状態が維持されるということのようです。

chatGPTさんに聞いてみたw

Q:ヤマメやニジマスの養殖で三倍体がなぜ必要になったのかを教えてください。

A:ヤマメやニジマスの養殖で三倍体が必要とされる理由は、主に以下の点にあります:

繁殖抑制: 三倍体の魚は通常、繁殖能力を持たないため、養殖場での繁殖を防ぐことができます。これにより、エネルギーが成長に集中しやすくなり、より大きく育つことが可能になります。

成長速度の向上: 繁殖にエネルギーを使わないため、成長により多くのエネルギーを割り当てることができます。その結果、三倍体の魚は一般的に二倍体の魚よりも早く成長する傾向があります。

品質の一貫性: 三倍体は繁殖しないため、養殖場の魚の品質が一貫して維持されやすくなります。これは、消費者に安定した品質の製品を提供する上で重要です。

環境保護: 繁殖能力のない三倍体の魚は、もし養殖場から逃げ出しても自然環境で繁殖することができません。これにより、在来種に対する影響を最小限に抑えることができます。

これらの理由から、養殖業者は三倍体のヤマメやニジマスを選ぶことが多くなっています。

とのお答えでした。(参考までに…)

水産資源としてより高品質のものを安定的に生産するためが主として、副次的に何か利用方法はないかと考えたうちのひとつとして、釣り人の楽しみのために大型を放流してビッグファイトを楽しんでもらう、ひいては釣り客の動員数が増えて入漁券販売数が増えて漁協が増収すればまた放流数も増やせる…はず!? で恩恵を受けているという感じか。

なぜ三倍体になると繁殖能力がなくなるのか

●染色体の不均衡
まず、二倍体より1組染色体が多いこと、不均衡が生殖細胞の形成を妨げます。

●減数分裂上の障害
減数分裂とは、1つの生殖細胞が第一分裂、第二分裂と2回分裂を起こし4つの精子を作ること。減数分裂がないと、染色体は精子の46+卵の46=92となってしまうので、2回分裂することで細胞1個あたりの染色体数を46から23になることで元の染色体数46になるということ。

三倍体では上記のような染色体の対合・分離が正常に行われなくなり、染色体数が不均衡になって受精が出来なくなるから繁殖能力がなくなる。

●オスメスそれぞれの状態
三倍体のメスは、卵巣の発達が抑制されるのでほぼ卵を形成しない。
三倍体のオスは、精巣は成熟するけど生成される精子の量が少なく低品質

といった諸条件で三倍体は繁殖能力がなくなるということ。

三倍体の作り方

1)受精させる
2)受精直後の卵を28〜30℃の温水に15分ほど浸けておく
3)その後、通常の水温(13℃くらい)の水槽に戻して孵化を待つ

という簡単っちゃ簡単な方法で出来ることのようです。

2)の、28〜30℃の温水に15分ほど浸けておくと、通常だと受精後、外に排出される1組の染色体は排出されず中にとどまり、3組の染色体を持った状態で孵化する。これが三倍体の状態で、その個体は成熟しなくなる。卵を腹に抱えてそれに栄養を注ぐ必要がなくなり、その分魚体が成長することになって大型が育ちやすくなる。chatGPTさんの繁殖抑制や成長速度の向上で書いてあることになるかと。

ということで、三倍体の仕組みはこういうことだと思われますが、信州サーモンはその過程で四倍体なんて言葉も出てくるし、ドナルドソンとヤシオマスはどー違うのかなど出て来てキリがないので、それについてはまたその気になったら…

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