釣り人口、釣り市場20XX年までの推移〜は2年ごとに投稿して来たわけですが、『釣り人口、釣り市場2019年までの推移|2020年調べ』を書いてから2年のうちにコロナが出て来て、ウクライナで戦争も起きました。まだそのいずれも終息していなくて釣り自体、釣り業界もいろんな影響を受けて来たようです。

コロナ禍で釣りがブームになったと言われました。人との接触を避けながら楽しめるという側面もあってのことかと思われます。しかしながら、釣りが末長く続けられる趣味になったという人はどのくらい増えたのかは未知数で、たまに参加するレジャーやレクリエーションのひとつとして釣りをやってみたという人も多いのかなと思います。

100円ショップでもファミリーフィッシングが楽しめる釣り具が売りに出されるようになって、その中にもルアーとその関連商品が見られるようになりました。このことからもお手軽に釣りを始めるキッカケが増えて、釣り人口も増えて来ているのかもしれませんが、一方でマナーがわかっていなかったり、ゴミ問題や迷惑行為も増えて、地域ごとに釣り禁止の札が立つことも増えているようです。

レジャー白書から釣り人口の推移を見てみる

ってことで今回も同じ見出しから始まりますが、やっぱりレジャー白書2021年版を元に見て行きます。
レジャー白書2023 ―余暇の現状と産業・市場の動向―
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で、手っ取り早く、2021年の釣り人口は560万人でした。

2021釣り人口棒グラフ

2020年は550万人だったようで、増えたのはやはりコロナ禍での余暇の過ごし方の影響なんですかね。

パラパラとレジャー白書をめくってみてると、居住地域別参加率というデータもありました。それぞれの地域での回答者のうち、個々の余暇活動を1年間に1回以上行った割合(%)ということです。

居住地域別参加率

2021年居住地域別参加率グラフ

こうしてみると、西高東低となっていて、最多は静岡県で11.6%。東京は3.3%で全国平均の5.7%を下回っています。

実際、釣具メーカーや問屋さんって関西の方が多いですし、釣りの新しい取り組みも関西方面から起こることが多いです。タイラバやスーパーライトジギングとかですね。バス釣りで言えば、関西の方が野池が多いですし、釣り場が多いのは確か。

で、もうひとつ面白いデータがあった。

参加人口の性・年代別構成比

2021年参加人口の性・年代別構成比

10代、20代の釣り人口が少ないのは言われてまして、各メーカーとしても今後の売上のことを考えればこの世代の釣り人口を増やさないと、ゆくゆく商売あがったりになってしまいます(๑>◡<๑)

面白いデータというのは、個人的にですが、70代女性の割合が意外と多かったところです。男性も、年齢を重ねるごとに何かをやることを億劫に感じて釣りもだんだんやらなくなって行くと思ってましたが、こうして見ると40代に続いて参加人口第3位なんですねぇ。70代になったとき、自分はどうだろうか…

次にレジャー白書から釣具市場の推移を見てみる

2021釣具市場棒グラフ

2020年に下がっているのはコロナ禍の影響でしょう。釣りに行くのも憚れる状況があって購買意欲も薄れ、メーカーも原材料など手に入りにくくなって計画通りに製品のリリースも儘ならなかったと思われます。

釣りの年間平均費用

釣りの年間平均費用

これは釣り具の購入費用ということではなく、元データが参加率と回数の推移と一緒にあったので、釣り具と釣行費が含まれたものと思います。2021年から2022年もこのまま上昇して行くのだろうか。

そして今回も日本国内釣具メーカー唯一の上場企業、株式会社ティムコさんの『2022年11月第2四半期(第53期)決算説明補足資料』からデータを拝借させていただきます。

アウトドア関連市場の動向

2020年はアウトドアどの分野でも下がってしまいました。併せて個人の余暇支出も厳しくなりました。

釣り用品市場の動向2021

ルアー市場はそれでも多少伸びているようです。一方で淡水系の釣り、渓流、あゆ、ヘラブナに関しては2%台がほとんどです。渓流の釣りは北関東から東北、北海道がメインフィールドになるところですが、先に見た都道府県別の釣り人口も少ないことも関係してるような気がしますが、まだ他に考えられることはあるだろうか。

ざっとこのような推移が見られたわけですが、釣り人口が増えるのはいいけど、初めてやる人は特有のマナーがわかってなかったり、ついゴミもその辺に捨ててしまいがちなんでしょう…

間違ったことを繰り返していると釣り場がなくなっていくということを、当たり前と思っていても、我々先人が何度も繰り返し情報発信し続けないといけないのかもしれませんね。

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